USBセンサを使ってみよう (PhidgetApplication編)

作成日: 2006/1/18  最終更新日: 2006/7/10



◆はじめに

ここでは,Software Design 2006年2月/3月号記事「USBセンサを使ってみよう〜Phidgets活用講座〜」にて紹介したソフトウェア群,PhidgetApplicationをダウンロードすることができます.PhidgetApplicationは,PhidgetServerを用いて既存のPCのユーザ・インターフェースを容易に拡張できるアプリケーション群です.

PhidgetApplicationは,以下のようなシステムから構成されます.

  • PhidgetBrowser
    • 物理的なセンサ(スライダー)を利用して,リスト(Webページなど)の閲覧を行います.
  • PhidgetSaver
    • 光センサを利用して,ユーザの状態に応じたスクリーンセーバーの制御を行います.
  • PhidgetMouse
    • ジョイスティック/つまみ/プッシュボタンなどを利用して,マウス入力を制御します.
  • PhidgetLauncher
    • RFIDを利用して,さまざまなアプリケーションを起動します.
  • PhidgetBiff
    • 複数のLED/スイッチから構成される実世界Biffシステムです.WebページやRSSを定期的に監視し,更新された場合にLEDを点灯させます.さらに,スイッチを押すことで,該当ページを表示します.

それぞれのシステムの詳細については,該当記事を参照してください.

◆更新情報
2006/7/10:
記事本体「USBセンサを使ってみよう〜Phidgets活用講座(2-3)〜」を,HTML化して公開しました.
2006/2/18
PhidgetMouse/PhidgetLauncher/PhidgetBiffのプログラムを公開しました.




◆PhidgetBrowser

PhidgetBrowserは,物理的なスライダを用いて, 複数のリスト(テキストファイル,Webページなど)を閲覧するシステムです(図1).たとえば, 図2のように,スライダの位置に応じて,次々と異なるWebページを表示することができま.PhidgetBrowserのダウンロードはこちらから行えます.

図1 PhidgetBrowserの外観

図2 PhidgetBrowserの動作例(スライダが中央)
 



◆PhidgetSaver

PhidgetSaverは,光センサを利用して,ユーザの 状態に応じたスクリーンセーバの制御を行うシス テムです.PCの利用が中断される(ユーザの手が キーボード付近から離される)と,光センサがユーザの影の変化を検出し,自動的にスクリーンセーバが起動します(図3).さらに,PCの利用が 再開される(ユーザの手がキーボード付近に置かれる)と,自動的にスクリーンセーバを解除します(図4).PhidgetSaverのダウンロードはこちらから行えます.

図3 PhidgetSaverの外観

図4 PhidgetBrowserの動作例(スライダが中央)
 

 



◆PhidgetMouse

PhidgetMouseは,InterfaceKitに接続したさまざまなセンサを介して,マウス入力をエミュレートするシステムです(写真1).ここでは,ジョイスティック,つまみ,プッシュスイッチなどを利用したオリジナルのデバイスを製作します.PhidgetMouseのダウンロードはこちらから行えます.

図5 PhidgetMouseの外観

図6 PhidgetMouseのハードウェア
 



◆PhidgetLauncher

PhidgetLauncherは,Phidget RFID(以下,リーダ) を利用したアプリケーションランチャです.RFID タグのIDを登録し,任意のファイルやプログラムと対応付けることができます.一度対応付けが完了すれば,RFIDタグを置く/取り除くだけで,さまざまな操作を行うことができます.PhidgetLauncherのダウンロードはこちらから行えます.

図7 PhidgetLauncherの外観

図8 PhidgetLauncherの動作例(メールの起動)
 



◆PhidgetBiff

PhidgetBiffは,WebページやRSSを定期的に監視し,更新された場合に対応するLEDを点灯させる, いわば実世界版Biffシステムです(写真4).さらに,LEDとプッシュスイッチをペアで配置すれば,該当Webページをスイッチひとつで表示することが
できます(写真5,6)PhidgetBiffのダウンロードはこちらから行えます.

図9 PhidgetSaverの外観

図10 PhidgetBrowserの動作例(スライダが中央)
 



◆ダウンロード

  • PhidgetBrowser.rb
    PhidgetBrowserのソースコードです.cygwin + ruby1.8.3で動作確認をしています.
  • PhidgetSaver.rb
    PhidgetSaverのソースコードです.cygwin + ruby1.8.3で動作確認をしています.
  • PhidgetBiff.rb
    PhidgetBiffのソースコードです.cygwin + ruby1.8.3で動作確認をしています.
  • PhidgetMouse.zip
    PhidgetMouseの実行ファイルです..Net Framework 1.1が必要です.
  • PhidgetMouseSource.zip
    PhidgetMouseのソースファイルです.Visual Studio .NET 2003 を用いて,C#で書かれています.
  • PhidgetLauncher.zip
    PhidgetMouseの実行ファイルです..Net Framework 1.1が必要です.
  • PhidgetLauncherSource.zip
    PhidgetMouseのソースファイルです.Visual Studio .NET 2003 を用いて,C#で書かれています.
  • ※各ソフトウェアは,個人・研究用途に自由に使っていただいて結構です.完全に無保証です.感想・要望などは下記メールアドレスまでご連絡ください.

  • PhidgetServer
    各 ソフトウェアを実行するためには,事前にPhidgetServerをインストールしておく必要があります.詳細については,こちらを参照してください.





◆おわりに

ここでは,Software Design 2006年2月/3月号の記事で紹介したソフトウェア群,PhidgetApplicationについて簡単にまとめました.PhidgetApplicationを利用すれば,既存のPCの(物理的な)ユーザ・インターフェースを容易に拡張することが可能です.今回の記事を参考に,皆さんの好みに合わせた新しい入出力デバイスを製作してみてください.




◆参考URL


[デバイスふらり旅]